■就職活動塾 対等に戦うためのホンネの「良い就職活動」講座■ -4ページ目

第十三回 「志望動機」がうまく見つからない君に

■志望動機が見あたらない
いよいよ面接が本番化するシーズンですが、色々なブログの中で「志望動機がどうしても固まらない。一応受けているだけだったりするからなぁ・・・」的な話が書いてあるのをちらほら見かけます。

エントリーシートでも志望動機が書けないと、とても時間がかかってしまったりして大変ですが、面接ではリアルタイムで話をしなければならないのでもっと大変です。
色々とその会社のことを調べてみて、興味がないわけでは無いんだけど、そんなに熱意をもってアピールできるほどの志望動機も無い・・・。
そんな状況、何社かはあるのではないでしょうか?

「このまま面接に行っても受からないし、気分も重い。別にそんなにこの会社には行きたくないのかもしれないなぁ・・・」なんて思って面接もキャンセル。
そんな事だってあるかもしれません。

でも、気に病む必要はありません。
すべての会社に対してそんなに立派な志望動機があるわけがないのです。

 

■志望動機は「熱意」ではない
前にお話しした内容の繰り返しになりますが、面接というのは貴方の熱意だけを見ている場ではありません。
もちろん、その企業に対する「入りたいと思う熱意」も指標の一つですが、それ以上に「貴方という人間がどういう人間か」を見極めるために面接をしているのです。

だから、必ずしも立派な志望動機と「何がなんでも入りたい」という気持ちが無ければ無いかというと、そんなこと無いのです。
ある中小企業の社長さんがと話していたときのことです。

「志望動機を聞くと、まるで第一志望がウチで、仕事とか会社にこんなに興味があるんだ、なんて事をアピールする学生がいるんだけど、アレ気持ち悪いんだよねぇ。ウチみたいな聞いたこともない会社がそんな1番手な訳ないのにねぇ。ムリしている感じがするし、ちょっと聞いていくとボロが出ちゃうんだよね」

もちろん、本当にその会社が第一志望って事もあるでしょう。
でも、ムリにつくった志望動機とか、それを元にした熱意とかはかえって逆効果、なのです。

 

■志望動機とは「共感の接点」
会社に対する「志望動機」とは、一言で言えば「自分の興味・価値観と会社の接点」のことだったりします。
簡単に言えば、「自分の興味・関心のある事、そしてその会社のどこにそれを見いだしたか」ということです。
自分がもし、ずっと音楽をやってきていたとするなら、きっと音楽業界などを志望するでしょう。そして、そこは志望動機が言えるはずです。
問題は、そうでなくてメーカーとか、興味あるんだけど一応、なんてエントリーしている所だと思います。
でも、音楽をやってきていて「自己表現する」事が好きなのだったら、それと会社の接点はあるはずで、金融でアナリストとして自分の分析を「表現する」ことだってあるかもしれませんし、コンサル営業として大きな企業の前でプレゼンテーションして「表現する」ことがあるかもしれません。

たいていの場合、「この会社にエントリーしておこうかな」と思う以上、何か小さくても関心やきっかけがあるはずで、それを「なんでかな?」と考えていくと、意外に上記のような事だったりします。

何も「なにがなんでもその会社」というわけでなかったとしても、自分なりに大事にしていること、やりがいを見つけられることと、その会社の接点を伝えること、これが「志望動機」になります。

「志望動機が思いつかない」という表現を見かけましたが、「思いつかない」のではなく、何かはあると思います。それを見つめ直してみましょう。
もし、仮に「安定してるからって理由だけなんだけどなぁ」という理由だけだったとしても、じゃあ安定しているならなんでもいいのか、って事になると、それも違うと思います。
その「違い」とかを明らかにしていくと、それが貴方の「志望動機」だったりします。

是非、「会社と自分の関心の共通点」を探してみて、志望動機を「醸造」していくヒントにしてみていただければと思います。

では、また。

第十二回 自己分析で迷わないために

アメブロのメンテなどもあって、更新に間が空いてしまいました、すみません!
いよいよ4月に入っての正念場、頑張っていきましょう!

■自己分析しすぎるのは考えモノ
この時期は私にとっても一年の中で最も学生さんと会う機会が多い時期なのですが、色々話を聞いていると、「自己分析をきちんとしたので」とか「自己分析がまだ足りないので」とかいう話が多く出てくるのがとても気になりました。

確かに、自己分析できていると会社を探す所から、志望動機を見つけるところから自己アピールまで、色々役に立つ万能選手なのですが、意外に「自己分析の旅」から帰ってこれない人が多いのも事実です。

自己分析と言えば、「自分がどんな人間なのか、どんな事に興味をもって、どんな強み、弱みがあるのか」を色んな角度から客観的に見てみる作業です。
でも、自己分析って答えがあるような、無いような不思議な代物で、これに明確な答えを求め出すと、「自己分析の旅」から帰ってこれない旅人になってしまいます。

だって、人生いつまで立ったって、結局100%自分のやりたい事や得手不得手なんてわかる訳無いと思いませんか?
少なくとも、私は自分の人生で、未だに自分がどんな人間だかわからないし、この先「絶対コレ!」という明確なやりたい事も別に決めていません。

私がOB訪問などで話をするときには「自己分析はほどほどに」と必ず言うようにしています。

■自己分析の必要性
みなさんは自己分析を何の為に行っていますか?
「自分の長所、短所がわかるし、自己PRやエントリーシートの素材になるし、会社を選ぶ基準になるし、何でも使えるから・・・」と思っているならば気を付けましょう、「何でも使える」というのは「何にも使えない」と紙一重です。
色々わかったようで、いざ面接の場面になると歯切れが悪くなる、会社の志望動機も明確には見つからない・・・、そんな状況に陥ってしまいます。

自己分析が必要な理由は、「自分の価値観の再認識」です。
自分が何が好きなのか、どんな事をおもしろいと思って、どんなことが嫌なのか。それは自分が思いこんでいるだけなのか、そうでないのか。面白いと感じるポイントはどこなのか、嫌だと感じる理由は何なのか。
そういった価値観を再認識することで、会社を選ぶ視点にしたり、価値観を伝えるアピールになったり、となるのが自己分析の目的です。
これを認識してスタートしないと、なんのための自己分析かわからなくなってしまい、ただでさえ迷いがちなものなのに、さらに迷ってしまいます。

■自己分析はしすぎないこと
「自分分析の旅から帰ってこれない人」と表現したのは、いつまでも自己分析を繰り返してしまい、出口がなくなってしまい、かえって迷い続けてしまう人が多いからです。
先ほども触れたように、自分のこととは言え、完全に理解できることなど無くて、結局は「どっちかというとこっちかな」というくらいの不確かさしか無いのです。
その「不確かさ」を自分で許容できないと、完璧な答えを求めてグルグルと自己分析を繰り返すことになってしまいます。

本当は、「自己分析するぞ!」と意気込むよりも、人と会ったり、面接に行ったり、企業について調べたり、就職活動をしている内に段々自己分析がされてくる、これが理想的だったりします。

完璧な答えを求めて自己分析を続けるよりも、実際に動いて行く中で自分の得手不得手、好き嫌い、表現の仕方などを体得していくほうが近道かもしれません。
もし自己分析している中で、なんだかよくわからなくなってきてしまったら、それで混乱するよりも実際に動いてみましょう。
色んな会社の説明会にいって、できればOB訪問して。
くれぐれも、「自己分析のさまよい人」にならないように気を付けてくださいね。
ではまた。

第十一回 志望企業を絞りすぎるワナ

■会社、絞りすぎていませんか?
さて、今日は4月からいよいよ面接が本格化するにあたって、ちょっと注意しておきたいことを書きますね。

OB訪問をかねて学生さんとお会いしたときに、「どんな会社受けてるの?」って聞くと「マスコミ一本ですね」とか「広告代理店に絞っています」という学生さんが多いなぁ、と感じます。
何社くらい?と訊ねると「○○と●●など、5社くらいです」との回答。

やりたいことが明確で、それに向かった仕事を選んでいく、これは全く問題の無いステキなことなのですが、余りに絞りすぎていて「大丈夫かな?」と心配になる人が多いのも事実です。

ある調査によれば、就職活動をしている学生さんの1/3はマスコミを志望している、と出ています。
重複回答化なアンケートだったので、全員が第一志望、というわけではないですが、すごい偏りだなぁ、と思った記憶があります。

でも、当たり前だけど、全員が内定取れるわけではないんですよね。

■就職は恋愛。本命もあればキープもある。
私は就職を恋愛にたとえるのが好きなのですが、学生から見て本命の企業と抑えの企業があるように、企業にも本命の人とキープ君がいます。
一番上の図を見てください。

「自分がどれだけ好きか」と「自分がどれくらい好かれているか」を図にすると、こういう形になると思います。
①の相思相愛だったらなんの問題も無いんですが、通常の恋愛と同じく、多いのは②だったり③だったりしますよね。もちろん、本命の人を口説くのに人生を賭けて、ダメだったらそれでもいい!という生き方もあるでしょう。
でも、一生その人のことを思い続けて、「生涯一人でもいい!」と思っても、ちゃんと次の人が現れたり、次の出会いがあったりします。

恋愛の場合は、人生という長い過程において浮き沈みがあるからいいのですが、就職活動の場合、そうではありません。
決められた時間の中で、自分と会う人(企業)を探さなければならないのです。
その時に、本命だけを追い続けていると・・・。
相手にフラれ続けたときに、「次の候補がいない!」という状況になります。

企業も同じです。
だから、企業は③の「片思い」の人を口説くのに一生懸命になります。
キープ君は優先順位を下げます。自分が企業にとってキープ君である可能性を考えてみると、「それだけに絞ってていいのかな?」とちょっと思いませんか?

■興味の幅を広げることを心がけよう。
もちろん、だからといって興味ない企業にアプローチしよう、というのも(これまた恋愛と同じで)難しいと思います。限られた時間をそこに割くのも勿体無いというのもあるでしょう。

なので是非、今、自分が好きな業界・会社を「何故好きなのか」ということを考えてみてください。どうしてその業界、どうしてその会社に行きたいのか。
「興味本位なんだけどなぁ」でもかまいません。
少しでも理由があるんだったら、浅い理由だってOKです。
たとえば、「何か自分の思っていることを発信したくてマスコミに行きたいんだ」とか「人に影響を及ぼす仕事がしたいからマスコミに行きたいんだ」とか理由があったとしましょう。
じゃあ「他に自分の考えを発信できる仕事って?」「人に影響を与えられる仕事ってマスコミだけなんだっけ?」と考えてみましょう。
同じ人が2人と居ないように、同じ仕事も2つとありません。
だからこそ、「自分の興味を広げて、可能性を(あえて)感じてみる」事が大事だったりします。

恋愛だって同じ顔、同じ性格、同じ趣味の人は2人といません。
本命の幻影を他の人に追い求めている限り、どこまで「広げよう」と思っても広がるものではありません。
でも、「あぁ、どっちかというと和風の顔が好きだな」とか「サッカーが好きな自分の趣味を理解してくれる人がいいな」とか、少しづつ自分の趣味・志向を理解していけば、新しい人と出会ったときに「自分の趣味・志向との接点」が見つけやすくなります。

この時期、これから面接に入る時期だからこそ、万一を考えて次の企業探しを平行して行うのが大事になったりします。
忙しいのは大変よくわかっています。でも、ここが正念場になります。
あとで途方に暮れることの無いように、がんばっていきましょう!

ではまた。

第十回 「倫理憲章」を正しく理解しておくこと

さて、今日はいよいよ4月間近ってことで、「倫理憲章」についてお話しておこうと思います。
知っている人はゴメンナサイ、でも企業側ふくめた裏の理屈はお伝えしたほうがいいかな、と思ってエントリーしました。

■「倫理憲章」ってなんだ?
正式には「新規学卒者の採用・選考に関する倫理憲章」共同宣言といいます。
日本経団連が中心になって、「採用の早期化」に歯止めをかけようと展開しているものです。
この「倫理憲章」自体は昔からあったのですが、昨年から改めて企業のハンコをもらって、宣言する企業を明らかにするってスタンスになったので、急に話題になったりしたわけです。

なんのためにそんなことを、と思われるでしょうが、一応目的としては
1)あんまり早く就職活動をすると、学業に支障をきたす
2)早く採用活動した企業が有利だと、どんどん採用が早くなる。公平にしたい。
という2つのお題目をかかげています。
昨年は644社が宣言しました。
今年もほぼ同数が宣言しているのですが、中心的な会社の一つであったM自動車が不祥事もあって求心力を失い、やや形骸化感が出てしまったのを必死で耐えている、というちょっと寒い現状もあります。

で、結局「4月1日以前は選考をしない」というところで決着しているのが倫理憲章です。
大手企業が妙に面接遅いな、と思ったらまずこの宣言に加わっていると思って間違いありません。

いずれにしても、「選考をしない」というのがポイントで「採用をしない」ではありません。これはまた後ほど触れます。

■で、有効に働いてるの?
しかし、皆さんが既に体験されている通り、早かろうが遅かろうがどっちにしてもあわただしくなるのが就職活動で、(1)についてはみんなが迷惑しているという実態があります。

去年お会いした学生さんたちは、みんな4月の1週目~2週目くらいはムチャクチャに忙しい日々を送っており、一日平均2~3社の面接は当たり前、それでも全ての企業にいけず、泣く泣く志望度の低い企業の面接はキャンセルする、なんて状態になっていました。
企業側も大変で、いきなりヨーイドンで選考がはじまるものだから、他の会社とバッティングしていようがいまいが、とにかくスピード勝負で採用活動に入らなければならず、双方にとって大変不幸な状態になってしまいました。

(2)についても、結局全ての会社に拘束力があるわけではないので、倫理憲章を無視して突っ走っている企業は断然有利になり、倫理憲章に加わっている企業は指をくわえて見ている、という状態になりました。

つまり、誰にとってもあまり幸せに働いている仕組みではないのです。

■知っておかなければならないこと
しかし、メンツの問題もあるので、倫理憲章がどんなに学生・企業・大学全てから疎まれようと、イキナリ無くなりはしません。

宣言している企業は「選考しない」という縛りをかけられているので、堂々と選考をするわけにはいきません。
でも、「採用活動をしない」というわけではないので、「質問会」の名目で学生を集めたり、グループでの懇談会を開いたりします。
でも、あれは全て選考を含んでおり、事前に落とす、上げるというのを判断しています。

とにかく、知っておいて欲しいのは「4月からは解き放たれた企業が、一斉に動くぞ」ということです。
早ければ、GWまでに内定を出したいのが企業の人情です。
それほどまでに、内定出しは早く行わないと他の企業にとられてしまう、という心配をしているのです。

「他の企業はどんなところを受けて、どこまで進んでいるの?」と聞かれることが良くあると思います。今後は、もっと聞かれます。
これは、早く進んでいて、自分の採用競合の会社にとられそうだったら、こっちも急いで選考を進めよう、ということを探るためです。
ウソはいけませんが、それなりに同業界で進んでいる企業があったら、その進度を話すのもテです。

4月からは一層激しく「企業側の理屈」に巻き込まれてしまう所が出てくると思います。
そんな中で対等に戦っていくためにも、少しづつ情報を出していきたいと思いますので、みなさんもがんばってくださいね!

では、今日はこの辺で。

第九回 圧迫面接に心惑わされないために

というわけで、今日は休日ということもあって軽くいきましょう。
テーマは「圧迫面接」。
「全然軽くないじゃん!」とのツッコミもありそうですが、いえいえ、どうして。
なかなか軽いテーマなのです。

■恐怖の圧迫面接。
さて、圧迫面接を体験したことのある人は、そうだな、3、4割ってとこでしょうか。
でも、噂に聞いたことがある人はもっといるでしょう。恐怖の圧迫面接。

一応解説しておくと、面接担当者が「大変きつい口調で、圧迫するように面接を行う」タイプの面接の事です。(そのままですね)
たいていの場合、質問されたことにどう応えても「ふーん、どうやってやるの?」とか「それは甘すぎるだろう」とか否定されたり、とことんまで詰問されたり、小馬鹿にされたり、ニヤニヤされたり、とにかく一言で言うと「イヤな気持ち満点にされる面接」だったりします。

実際、泣き出してしまう学生もザラで、そんな人の為にティッシュを用意してある会社もあるくらいです。
私も学生時代、一社だけ圧迫面接されたことがありますが、その時はすでに面担当者の座っている席が自分のところより40cmくらい高い所にありました。(笑)
最初から見下ろされてスタートする、という形で当時ひどく気分を害したものです。

■なんで圧迫面接なんてあるの???
というわけで、いつも通り「なぜ企業がそんなことをしてるのか」から入りましょう。
これはもう、想像通りだと思いますがとにかく「どんな不利な状態からでも切り返してくる気迫」とか「ちょっとやそっとでヘコたれない精神力」など「ストレス耐性」が見たい、っていうのがほとんど全てです。

別に貴方が気にくわないから、とか、担当者がイヤな奴だから、とかそんな理由ではありません。
前にも書きましたが、人事担当者はそれはそれで忙しい人種です。単にいやがらせをするために割く時間など無いのです。
「でも、うれしそうにやるヤツがいたよ・・・」って声が聞こえてきそうですが、彼ら(人事)は、その年の採用で評価が決まります。
みすみす自分の趣味(?)の為に採用できなかった、なんてことがあったら減俸、更迭ものです。
彼らは彼らなりに仕事でやっているのです。
この前ある人事とその話をしていたら、「結構つらいんですよね・・・、いつもいつもどうやって追いつめるかばかり考えていて、なんか普段の生活とかでもすごくイヤなヤツになっているんじゃないか、って怯えますよ」って言っていました。

で、肝心の「どうして企業が圧迫って手法をとるの?」なんですが、つまりはその会社はそれくらいのストレス耐性が無いと勤まらない、ということを示しています。
営業に限らず、どんな仕事でも「自分にとってのお客さん」からいろんなクレームを受けたり、理不尽な要求をされたりします
そんな中で、ストレスに弱く胃を痛めるような日々を送ったら双方にとって不幸。
だったら、最初からストレスにどれだけ耐えられるかで判断してしまえ、ってのが圧迫面接の一番の理由です。
また、同時にそれだけ厳しくやると、中途半端な志望者はドロップアウトしていきます。ホントウに「行きたい!」と思っている学生が残る、という構造です。

■圧迫面接への対応の仕方
というわけで、圧迫面接ばかりは対策を取ると言っても、その前に「そこまでその会社に行きたいですか?」というのが先に来ます。
もし生半可な気持ちなんだとしたら、入社したあとにちょっと困る事になるかもしれません。

でも、もし「いや、ホントウに行きたい、頑張ってそんな中で自分を磨いていく!」という風に思える会社なんだとしたら、後は簡単で、「へこたれない」に尽きます。
どんなに圧迫されても、侮辱されても、毅然と真っ正面から闘いましょう。
貴方なりの闘い方でOKです。論理的に「お言葉ですが」と返すもよし、「理屈ではないのですが!」と勢いで返すもよし。とにかく「真っ正面から立ち向かう」という姿勢こそが大事なのです。

逆に、「いや・・・そこまでして・・・」という事なのでしたら、軽く受け流しておきましょう。傷つけられることを言われるかもしれませんが、先の話を思い出して、「彼らも大変だなぁ」くらいに思って帰ってきましょう。
入社した後の働き方を含めて考えるというのは大事なことなので。

いかがでしょう?そんなに難しい話ではないですよね。やっぱり軽い話なのです。
圧迫面接が来ても、これだけ覚えておけば大丈夫だと思います。

最後に、私個人の意見ですが、やっぱり圧迫面接には反対です。どんな目的だったとしても個人の人格を否定するようなやり方は好きではありません。
最近の風潮では「就職希望者も将来のお客様」ということが根付きつつあるため、気分を害してファンを減らす圧迫面接のような面接は流行らなくなってきていますが、まだまだやっているところは多いですね。

心惑わされることなく、頑張りましょう!
では、また明日。

第八回 面接実践編(2):面接担当者に思っていることを上手に伝える方法

■「言語化する力」「話術」って?
では、昨日の続きとして「言語化する部分」と「話術」についてお話ししましょう。(読んでない人は、先に昨日のエントリーをみてね)
昨日は「質問をきちんと聞いて、理解に努める」ということと「回答には何を求められているのか推察しよう」という2つの事を書きました。

この2つが出来れば勝ったも同然なのですが、そうは言っても「思ったことをうまく伝える能力」が無いと、せっかく質問を正しく理解していたとしてもコミュニケーションが成立しないことになってしまいます。

自分の思っていることをうまく相手に伝え、理解してもらうためには「話すことを論理的に組み立てる」ことが重要になってきます。
「論理的に話を組み立てる」ということは、「話が脱線しない」とか「言いたいことの結論とその理由が明確である」とか、簡単に言えばそんな事だったりします。

面接になると緊張もするし、話したいことも一杯あるのでついつい色々な事を話してしまい、自分でも取り留めがなくなってしまう・・・。頭は段々混乱してくるし、真っ白に!
「なんか、関係無いことまで話してしまいましたね、すみません!(照れ笑い)」
そんな学生をよく見かけるのですが、これは論理的に話が構成できていない典型的なパターンだったりします。
担当者も「いえいえ」とニコニコしながら、手元のメモではコミュニケーション能力欄に「論理的構成力なし」と書いていることでしょう。

■「論理的に話せ」って言われても!
でも、「論理的に話すように」とそんなに簡単に書かれても、具体的にどうすればいいの?と途方に暮れてしまう人もいるでしょう。

そんな時に、簡単な方法があります。
それは、面接担当者に質問をされたら
1)まず結論を言う
2)その理由を言う
3)実例や比喩など、「たとえば」を使う
4)最後にもう一度結論を言う

という流れで話しをしてみる事です。

先に結論を言うことにより明確に伝わりますし、その理由を言うことによって裏付け、なぜそう考えるのかが伝えられます。
そして、その理由を裏付ける内容としてわかりやすい実例がきて、一番最後に「だから、私は○○だと思うのです」と続けば、自動的に「論理的に構成された話」になっちゃうんです!
それに、こういう順番で話していけば、脇道にそれることもなく聞かれたことに上手く回答していることになります。

もし「貴方の長所は?」と質問されたら、一言で言うと長所は何なのか、そしてそれは何故そう思っているのか、実際に褒められた時の話や役に立ったりした時の話をして、「だから私の長所は○○だと思っています」と続けばいいのです。

「結論・理由・たとえば・結論」
と覚えておきましょう!

■自分の言葉でしゃべる
では、「言語化する力」がわかったところで最後の「話術」にいきましょう。
昨日も書いたとおり、面接における話術というのはスパイスに過ぎません。

だから、話術に固執するのは意味があまりありません。
また、話術は奥が深く、一朝一夕でどうにかなるものではない、という理由もあります。
話術とは基本的には「相手に同調させる力、会話に引き込む力」になるので、本当は話し方、例え方、声の抑揚、表情、服装、話すときの場づくり等々、もの凄く多くの要素が絡むのです。

でも、そこまでは到底及ぶべくもないし、企業もそれを求めてはいないので、最低限の事さえ気を付けていれば大丈夫だ、ということになります。

まず、とにかく明るくハキハキと前向きに話をしましょう。
この時のポイントは「自分らしい明るさで」と言うことです。
もし、貴方が自他共に認める「明るくない」人なんだとしたら、ムリする必要はありません。
自分なりの「明るさ」でいいのです。
たまに、「これは演劇か??」と思えるような、ニッコニコしながら声が裏返りそうな口調で話をする学生がいますが、アレは見ている方もややツライものがあります・・・。

「自分らしい」というのは、面接においてはとても大事な話術の要素です。
普段と違う「作った自分、作った話」ではどこかでボロが出ます。
話術で巧みにたとえ話を使う人がたまにいますが、あれに憧れるあまり自分の言葉で話していない人がとても多いと面接に参加するたびに感じます。

だから新聞・TVの丸かじり、丸読みもやめましょう。
みなさんよく時事問題を勉強しますが、自分の意見が入っていなければ意味がありません。
担当者は貴方の意見が聞きたいのです。時事問題に対する知識そのものを問うているケースは極まれです。あくまで時事問題は、先の「実例」とかの材料にするに留めましょう。

まぁ、とどのつまり「話術」とは、普段のあなたしている会話の中で「明るく話している自分」のイメージで望めば大丈夫なのです。

では、本日のまとめ:
●言語化する能力とは「論理的に話を組み立てる力」
●「結論・理由・たとえば・結論」を覚えておこう
●自分の言葉で話をするのが大事
●そのためには「明るくハッキリ、ハキハキと」(ただし、自分なりに)


さて、明日は日曜で私も休日なので、軽ーく「圧迫面接って?」というテーマで書くことにします。
ではまた!

第七回 面接実践編:コミュニケーション能力を勘違いしてませんか?

さて、お待たせしました、いよいよ面接の実践編「良いコミュニケーションとは」をお話したいと思います。

先日、面接がなかなか通らないのは「自分とあう企業が見つからない」か「上手くコミュニケーションがとれていない」のどちらかだ、と書きました。

繰り返しになりますが、コミュニケーション能力こそ、どの企業もほぼ確実に面接の中でチェックしていて、最低限の評価対象となっていたりします。
コミュニケーション能力が高いからといって必ずしも受かるわけでもないのですが、低いと確実に落ちる、そんな落とし穴なのです。

■コミュニケーションの分類
この前学生さんに「コミュニケーション能力って具体的にどんな能力だと思う?」と聞きました。
彼は「えっと、人とうまく話すことができる能力だと思います」と回答しました。
うーん、30点くらい。

実はコミュニケーション能力は主に4つに分類され、もっと細かい単位で構成されています。
1)人の話を理解する力
2)相手が言おうとしていることを洞察する力
3)自分の伝えたいことを言語化できる力
4)話したいことを、ステキに伝える力


コミュニケーション能力が低い人は、だいたい1と2がスッポリ抜けていたりして、自分の話したいことだけをずっと話す傾向にあります。
3は得手不得手はありますが、自分の伝えたいことが全く伝わらないような事はあまりないと思います。でも、1と2がすっぽり抜け落ちていることは往々にしてあるのです。
例題をだしましょう。

面接担当者:「大学時代に力をいれたことをお話ください」

学生:「はい、私は大学時代テニスサークルに所属していましたので、テニスには力をいれました。
高校時代からテニスをやっていたので大学でもテニスサークルに入ったのですが、現在は副幹事長という役割をやっています。
副幹事長の仕事ですが、よくサークルのメンバーの意見がバラバラだったりするので、そのみんなの意見調整やスケジュール組みなどを行い、遠征の時にはリーダーシップを発揮してみんなをまとめ上げたこと、それが自分では強みだと思っています。
特に、力で抑えるやり方は嫌いだったので、メンバー一人一人の話を良く聞き、それぞれの人の意見をうまく調整しながらやっていく方法でみんなの信頼感を得ていきました。
仕事をする上でも、何事も積極的に取り組む姿勢と、人間関係を大事にする自分の強みを活かして働いていきたいと思います。」


いかがでしょう?
一見よさそうなのですが、担当者はこのとき「自己アピールしろ」とも「自分の強みを言え」とは全く言っていません。
自分の強みや、仕事のスタンスを聞いているのではなく、この担当者は「大学時代に力をいれたこと」から、興味、やりがいの源泉、がんばり度合い、実績などを聞こうとしているのです。

これを、例題のような「自己アピール」を熱っぽく語られると、担当者のほうも内心イライラしてきたりするのです。
これは「人の話を理解する力」が無い典型的、かつとても多いパターンです。

■洞察する力の重要性
でも、気をつけなければならないのは(2)の洞察する力だったりします。
先の例題だって、面接担当者の聞き方が変わって、
「大学時代に力をいれたことを簡潔に1分でお話ください」
とか
「大学時代に力をいれたことを、自分なりにアピールしてみてください」
とかに変わると、全然意味が異なってきます。

前者は、この後の話のネタとして聞きたがっており、だから1分くらいで簡潔に話して欲しい、そこから話題を広げて行きたい、と思っているでしょう。
ここでは多くを語らず、次の会話につながるように端的に自分が熱中してきたこと、どのくらい熱中したかを言えば良いのです。
後者はアピールを求めているので、先ほどの例題で「間違い」としたものもあながちダメとは言えない、ということになります。
むしろ、例題のケースくらいアピールすることが、場合によっては求められたりもします。

洞察力というのは、なかなか鍛えづらいものなので、一概に「こうすれば大丈夫」というものは残念ながらありません。
でも、注意深く相手の質問を「何を聞かれているのか」をきちんと聞けば、多くの場合ちゃんと把握できたりします。

とにかく、相手の質問を最後まで聞かないのが最悪です。
相手が質問し終わるまで、集中してちゃんと聞いていましょう。


■コミュニケーション能力とは、話術や敬語ではない
面接に失敗したと落ち込んでいた学生さんに、どこがダメだったか聞いたところ「敬語がうまく使えなかったし、なんだか話も盛り上がらなかった」と言っていました。
でも、敬語や話を盛り上げる話術はオマケでしかないのです。
もちろん、正しい日本語、上手に快活に話す話術も大事です。でも、どんなに敬語でどんなに快活に話したとしても、先ほどの「問われていること」に答えていなければ、コミュニケーションは成立してないのです。
多少、敬語を間違えたりしても、質問されたことを正しく理解し、聞かれている意図を洞察し、はなすべきことを論理的に話せるんだったらほとんど問題ないはずです。
話術や敬語を気にしてパニクるくらいだったら、質問を理解することに集中し、それに応える内容に集中しましょう。
「会話はキャッチボール」とよくいいますが、その通りです。
どんなボールを投げているのかをきちんと把握し、それを正しく投げ返すことができれば「コミュニケーションロスで面接を落ちる」ということは減るはずです。

今日のまとめ:
●コミュニケーション能力には4つの種類がある
●きちんと面接の質問を理解するように努めよう。相手の質問は、最後まで集中して聞こう
●相手が何を求めているのか、どんな回答を期待しているのか推察しよう
●話術や敬語にとらわれず、聞かれたことに正しく応える、ということに集中しよう。


明日は、実践編の続きとして「言語化する部分」「話術」の部分をお話ししたいと思います。
ではでは。

第六回 面接の心構え(2)

さて、昨日の続きで、面接の心構えその2を。
じれったいかもしれませんが、もうちょっとだけガマンしてください。
今日の話も大事な話です。

■うまくいったと思ったのに落ちてるワケ
さて、昨日は「媚びちゃダメ」なんて話を書いたわけですが、「そりゃ、確かに結果的には気に入られようと話をしちゃったかもしれない、でも、うまくいったはずのなのに!」という事もあるかと思います。
人事担当者とも話がはずんだし、自分の話にうなずいていた。
とても雰囲気よく終わったのに、結果は不合格・・・。これって、なんで???

まず、いつもの通り、企業側の心理を考えて見ましょう。
企業の採用担当者は、ものすごく限られた時間の中で多くの学生を判断しなければなりません。
だから、当然いくつかの観点を盛り込んでそれぞれについて質問してくるのですが、その観点に対する答えのみが担当者はみたいのです。
そんな中で、もし結果的に「うーん・・・ホンネ話してないな・・・」と判断されたときに担当者がどういう反応をするかというと・・・ただニコニコとうなずくのです!

企業側から見ると、「なんとかして入りたい!」と思っている貴方は、採用の対象であると同時に将来の大切なお客さんなのです。

たとえば、大手の電器メーカーの場合、採用の対象にならなかったとしても、貴方が社会人になって経済的にゆとりが出たときには、引き続きファンであってほしくて、そこの商品を買って欲しいわけです。
だから、「落とそう」と思っても、露骨に態度を変えるようなことはしません。将来のお客さんをみすみす悪い気持ちにさせて、逃す理由はどこにもないのです。

だから、むしろ「いかに気持ちよく落ちてもらうか」に注力したりするのです。

■落ちても、意気消沈しないこと
一つ知っておいて欲しいのは、面接で上手くいかなくても、あなたの人格を否定されているわけではない、ということです。
よく、「自分にはそんなに得意なことも、ウリも、やりたいこもないし、世の中に必要とされてないかも」と落ち込む学生さんがいるのですが、落ち込む必要はありません!
それは、その会社の「求める人物像」にマッチしなかっただけのこと。
この、「企業の求める人物像」については、あらためてどこかでお話したいと思うのですが、企業にも当然「こんな人に入社してほしい」という像があるのです。

でも、仮に自分とあわない企業に自分を偽って入ったとしても、すぐに辞めざるを得ないような悲しい未来が待っているだけです。
入社して、3年以内に辞める学生さんは30%もいます。
「こんなはずでは・・・」という就職がいかに多いか、ってことになります。
結局、自分の「素の状態」でマッチする企業でないと、長続きはしないのです。

■では、なぜなかなか面接に通らないのか。
なかなか面接で合格が出ていない人には2つのパターンがあります。
「自分とあう企業に出会わなかった」もしくは、「上手くコミュニケーションが取れてない」の、どちらかです。
先ほども書きましたとおり、「自分と会わない企業」に関しては仕方がありません。「コツコツと着実に積み上げることができる、集中力がウリです」と言う貴方は、「ガンガン人前にでて、多少冒険的でも商談をまとめて欲しい、そんな営業が欲しいんだよなぁ」と思っている企業では花開くはずがありません。
でも「コツコツ」という、そんな人を求めている企業も絶対にあるのです。
(もちろん、逆も然りです。)
だから、単純にあわなかったことを嘆いても、余り意味のあることではないんです。

一方、コミュニケーション能力に関しては別です。
どんなケースにおいても面接では、この「コミュニケーション能力」が非常に重要視されます。
ほとんどの面接担当者がこの能力を評価する、といっても過言ではないでしょう。
ところが、自分では上手くいったと思っている「コミュニケーション」も、誤解されていることが多々あります。

明日は、いよいよ面接を乗り越えるための「上手なコミュニケーションとは」についてお話ししたいと思います。
大事な話なので、是非見てくださいね。
では、今日はこの辺で。

第五回 面接の心構え(1)

■面接の心構え(1)

面接については、数回に分けて解説していきたいと思います。
まずは心構えからいきましょう。もっと先が知りたい!と思うかもしれませんが、ものには順序があります。
基礎体力を養う意味でも、参考にしてみてください。

■ズバリ、面接を通るヒケツとは!?
「どうやったら面接に通るようになりますか?」「面接が通るようになるヒケツとか、技を教えてもらえませんか?」

こんな質問を良く学生さんからもらいます。
そりゃ、もしそんな技があったら、誰だって知りたいですよね。
でも、ご想像の通り、残念ながらそんな必勝法はありません。
ただし、逆に陥ってしまいがちなワナならあります。すでに心構えからしてダメ、そんな状況があるのです。

いつも面接で落ちてしまう、自分としては、そりゃ100点じゃないけど、自分なりにうまくいったと思ったのに・・・、最近そんな学生さんと会いました。
「どんな面接だったの?」と聞くと「志望動機と、大学時代に力をいれたことを聞かれました。自分がいかにその会社に入りたいのか、すごく熱く語ったんですが・・・。本当に行きたい会社だったんですよ~。」

入社したい熱意を一生懸命伝えた、いかに憧れていたかも伝わったと思う、担当者もしきりうなずいていた。でも、落ちた・・・。
こんな経験、誰でもあると思います。

でも、ちょっと考えてみてください。
心のどこかで、「なんとか通してもらおう」と思ってはいませんか???

■媚びるのはやめよう
自分のことが好きだ、と告白してきた人がいたとして、でも自分は良く知らない人だったとしましょう。
当然、その人のことがもう少し知りたいから、趣味とか好きなこととか、色々聞きますよね。(外見はちょっと置いておきましょう)
でも、そんなときに「自分がいかに貴方が好きなのか」をずっと主張され、媚びられたらどうでしょう。
ヒキますよね、普通に。

面接も同じで「なんとか通してもらおう、なんとかくぐり抜けよう」と思うと、どうしても媚びる態度が表に出てしまいます。
でも、企業の人事担当者は、自分に媚びて、なんとか気に入られようとしているその姿が見たいのではありません。素の貴方が見たいのです。
また、人事担当者もプロなので、「その会社にあわせたトーク」みたいなものはあっさりと見破ってしまいます。

恋愛と一緒で、相手にあわせて一生懸命に話をあわせたり趣味をあわせたのに、それが原因でフラれたら泣くに泣けないですよね?
「ひょっとしたら、普段の姿を見せたほうが上手くいったのかもしれない」、そんな後悔に悩まされることになります。

面接も同じ。
「なんとか通してもらおう」という態度で面接に望んだ瞬間に、「相手になんとか気に入られるようにしよう」、と心のどこかで考えてしまいます。
でも、企業から見れば「ウチの会社が好きなのはわかったんだけど・・・」以上にはならないのです。「熱意」という項目は、それほどまでに重要視されているわけではありません。
「熱意」を否定しているわけではありません。ただ熱意のあまり、相手に気に入られようとするのは止めたほうがよい、ということです。

素の自分でダメだったら仕方が無い、それも事実なのです。
繰り返し恋愛にたとえますが、自分を偽って着飾っても、なかなか長続きしないものです。無論、それでも一度はお付き合いしたい、と思ってしまうからなかなか難しいのですが。

とりあえず、一旦ここできりますね、明日はこの続きを少しと、いよいよ「失敗しない面接のためのコツ」にはいっていきたいと思います。

<今日のまとめ>
●面接は「通してもらおう」と思ってはダメ
●熱意があるのは結構なことだけど、話すときはあくまで素の自分を。


<<オマケ>>
メッセージで質問があったので回答しますね。面接でのヘンな質問は何を聞いているんですか?とのことでした。
ありますよね、突拍子もない質問。「あなたを文房具にたとえる何ですか」「松浦あやは何故ブレイクしたと思いますか」などなど・・・。

あれはですね、多くの場合中身よりも瞬間的な頭の回転の速さと、論理的整合性をみてたりします。
わかりやすくいうと、すぐに回答を見つけて、もっともらしい理屈をつけられるかどうか、ということです。
だから、答えはどうでもよかったりするんですね。
このテの質問がきたら、「うーん、うーん。」と汗かいてあせってしまうのはNG。
もし直ぐに思いつかなかったとしても「そうですねぇ」とゆっくり噛み締めて、回答するくらいの余裕を持ちましょう。

第四回 グループディスカッション、よくある間違い

■グループディスカッション、よくある間違い
さて、昨日のエントリーでグループディスカッション(GD)の対処法を書きましたが、今日はその延長戦で「GD、よくある悩みと間違い」についてFAQ的に書いていきたいと思います。
もしこれ以外に質問があったら、コメント欄に記載していただければ、可能な限り正直に回答します。

■GD、みんなの悩み、採用担当者の悩み。
さて、そんなわけで以下に陥りやすい罠、ハマリやすい罠と、そしてそれにまつわる企業の担当者の悩みを書き出してみました。

★罠1)ベラベラしゃべらない。内容はコンパクトに。
とにかく、ペラペラとずっとしゃべり続けている学生は、他の学生も企業の担当者も迷惑。
他の学生は自分の意見を言えないし、企業は他の人が見られない。
そういう学生が「勢いがあって高評価なんじゃないだろうか」と心配する学生さんがよく居て、無闇に対抗しようとするのですが、大丈夫、貴方が引いてるときは企業の担当者も引いてます。
(もしそれが受け入れられて居るんなら、よかったじゃないですか。会社はいってから毎日がその連続ですよ。)
自分がしゃべるときは主張したい内容をコンパクトに伝えること。

★罠2)似合わないならリーダーに立候補しない
GD攻略法、なんてタイトルをつけてる本とかには、「GDではリーダー的役割に立候補しよう!」なんて良く書いてありますが、経験からすると「どうなんだろう?」と思っています。
まとめるのが上手な学生がいると確かに高評価なのですが、ムリして背伸びしてる感満載だと、ちょっと痛々しくなって逆にマイナスです。
話をまとめて引っ張っていくのが好きな人なら積極的に立候補していいのですが、自分でも「似合わないな・・・」なんて思う時は、ムリして立候補しなくても大丈夫です。
だいたい、リーダー立候補で判断できるんだったら、企業側も長時間GDなんてやらないので。
ムリして頑張らなくて良いので、その代わり積極的な発言で「話を建設的に進めよう」という姿勢を見せるようにしましょう。

★罠3)他から批判されても落ち込まない。
「意見をはっきり言うのが苦手なんです」という学生さんがいます。
聞けば、否定されるのが怖い、怖いだけじゃなくて採用担当者の悪印象につながりそう、とか実際にそういう経験がある、なんて話だったりします。
でも、気にすることはありません。
100%正しい意見を言う人なんていないワケだし、否定されるのも議論のウチです。
みんなで「うんうん、そうだねそうだね」なんて言っている会議にはほとんど意味がないでしょ?
ただし、これは「自分の意見に固執しろ」という意味では無いので気を付けて。
仮に全員から「それは違う」と言われたら、どこがみんなと違う所なのかを考えます。
もし「なるほど、そうかも」と思うんだったら、意見を変えるのも全然アリです。
ただし、その際も「みんなの話を聞いて●●だと思ったから、意見を変えようと思った」ということをちゃんと主張しましょう。

★罠4)気の利いた事が思いつかないので、発言できない。
昨日のエントリーに書いたように「積極的に発言しろ」という事を書いてあるGD対策本は多いです。
でも、実際には、「なかなか気の利いた事が思いつかないから発言できない」とか、「意見を頭でまとめているウチにどんどん議論が進んでってしまう」とか、そんな悩みも多いと思います。
そんな所に「積極的に発言しろ」って言われても・・・。という気分になることもあるでしょう。
そんな悩みを持っていたら、まずは「気の利いた事を言う」という発想を捨てましょう。
そして、代わりに自分の「直感」を信じてください。
「直感」は「勘」とは違うので、必ず「何故そう感じたのか」があります。それを説明できるようにしましょう。それを発言するだけで十分です。

いいトレーニング法があります。
電車に乗っている時に、人が会話をしているのが耳にはいってくることがありますよね。また、友達と話しているときや、TVで誰かが議論をしている時など、なんでもいいので会話を聞いたら、「直感的に賛成か反対か」を思い浮かべます。
そしたら、それが何故なのかをゆっくり考えていきます。
最初「ムカつくから」とか「ヘンだから」でもかまいません。その後、それをさらに「何故ムカつくのか」「どこがヘンだと感じるのか」というのを考えていきます。
そうやって、どんどん深く「なぜ?」と考えていくと、どこが引っかかったのか、自分でわかるようになります。これが説明できるようになればいいわけです。
結構頭が疲れますが、こういう頭の体操をしておくと、GDのみならず面接でも使えるので、ちょっとした時に頭を使ってみてください。

さて、まだまだあるかもしれませんが、ひとまずこの辺で。
他にGDに関して疑問、質問、困っていることがあったらトラックバックでもコメントでもいいので残してください。
可能な限りお返事します。
ではでは。