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第二十三回 自己アピールの効果的な仕方 <番外編>

■文章を圧縮しよう
さて、今日は昨日までの「自己PRシリーズ」の番外編、オマケとして文章を短くする方法、面接での応用の仕方を書きますね。

 

昨日の文章はこんな感じでした。

「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初はサーブが全く入らないくらいの初心者で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。


でも、現実は甘くなく連戦連敗。中学・高校と経験しているほかのメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔になっているんじゃないかとさえ思いました。
それでも最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。1年で5回は手のマメが潰れたと思います。
一方で自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。


その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたのを知っている。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と当時の主将に言われたのがとても印象に残っています。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。


また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なり
に精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。


自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、色々楽しいことも辛いことも待ち受けていると思いますが、この経験を踏まえて「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずに取り組んで行きたいと思います。」

今、870文字強のこの文章を、試しに500文字くらいに圧縮してみたいと思います。

 

■圧縮のポイント
自己PRもノッてくると、どこまでも書きたくなってくるくらい盛りだくさんになったりします。それはそうですよね、自分を表現するのに、数百字で本来収まるはずがないのです。

 

でも、限られたスペースの中で表現するのであれば、まずは不要な表現、過剰な表現を削ることをして圧縮します。

こんな感じ。

 

「私はテニスサークルの活動に最も力をいれました。
サーブさえ全く入らないような初心者で、同学年の部員14人中、ほぼ最下位の腕でした。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと活動している所を選びました。


しかし、経験者のメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔にさえなっていました。
本当に悔しくて、年間300日以上ひたすら練習し、1年で5回は手のマメを潰しました。
自分でも驚きましたが、悔しい思いをするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。


その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたな。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と主将に言われたのがとても印象的でした。
一生懸命やっていれば、それをきちんと見てくれている人がいる。
それが、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、周囲にも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。


3年時には大会にも出場できるようになり、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。


自分では逆境に負けずに、ひたすら頑張り続けたことが成果につながったと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、楽しいことも辛いこともあると思いますが、「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずにいたいと思います。」

 

これで700文字を切るくらいです。無駄な表現や、過剰な表現などを消していっただけ。


でも、ここまでやってだいたい170文字の圧縮なので、あと200文字削ろうと思ったら、どこかのエピソードを丸ごと落とすしかありません。


ここでやりがちなのは、全体の文章を薄くしていくことなのですが、これまで書いてきた通り、「平凡かつ抽象的な話は何にもならない」のです。

だから、いっそのことどこかのブロックごと落とします。
たとえば、こんな感じ。


「私はテニスサークルの活動に最も力をいれました。
サーブさえ全く入らないような初心者でしたが、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと活動している所を選びました。


しかし、まわりは経験者ばかり、皆の練習の邪魔にさえなっていました。
本当に悔しくて、年間300日以上練習し、1年で5回は手のマメを潰しました。悔しい思いをするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ってきました。


その結果、3年時には21人の新人の教育担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたな。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と主将に言われたのがとても印象的でした。
一生懸命やっていれば、それをきちんと見てくれている人がいる。
それが、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、周囲にも良い影響を及ぼせるんだ」と気づきました。


全て逆境に負けずに、ひたすら頑張り続けたことが成果につながったと思っています。

これから社会に出て行くと、楽しいことも辛いこともあると思いますが、「何があっても一生懸命」という姿勢を忘れずにいたいです。」

これで480文字強です。

大会のエピソードは丸ごと落としてしまいましたが、初心者から頑張ったエピソード、新人の担当を任されたエピソードは極力残しました。減らした中でもパーソナリティを残すことに注力しています。

 

こんな形で、「残すべきところに優先順位をつけて、落とすべきところを落とす」事を意識すると、最後にペラペラの文章に戻ってしまうリスクを減らすことができます。

 

■面接での応用

最後に、面接での応用ですが、自己PRをする際には同じように、「なるべく具体的に」「なるべくエピソードを交えて」話すようにしましょう。感情を込めることも大事です。

 

ここが具体的に面接担当者に伝われば伝わるほど、その後の会話で彼らもツッコミやすいですし、それだけ貴方のことが伝わります。

是非、「具体的かつエピソードを、感情をこめて」ということを覚えて置いていただければと思います。

 

■最後に-

案の定、大変長いシリーズになってしまいましたが、最後にもう一度だけ「これさえも100点の正解ではない」事を伝えておきます。

シリーズの冒頭で書いた通り、100%正しい自己PRなんてないのです。

今回のコツも、「少しでも自分らしさを伝えるための工夫」として捕らえてもらえればOKです。

くれぐれも、このやり方に固執して、貴方本来のコミュニケーションをダメにすることないよう、それくらいの参考にとどめておいてくださいね。

 

もし自己PRについてコメントが欲しかったら、ブログに書いてトラックバックしていただければと思います。

極力、コメントするようにします。

コメント欄でもいいですが、長くなると思うので。

 

ではでは、今日はこの辺で。

第二十二回 自己アピールの効果的な仕方 最終回

■さて、いよいよシリーズ最終回です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
いよいよ、この「自己PR」シリーズも最終回です。

昨日は「具体的なエピソードをいれていこう」というお話をしました。
今日は最後のポイントをお話をしたいと思います。

あとちょっとだけオマケがあるのですが、それは明日「番外編」として追記させてください。

 

■最後のポイント、「これからの在り方」を入れよう
昨日までの所で「私はこんな人物で、こんなことを思い、やってきました」ということを書いてきました。
でも、これだけだと最後のシメが不足しているのです。

実際、ここで止まっている自己PRの文章が多く、「惜しい!」というものが多数あります。


最後に付け加えなければいけないこと、それは「これからの在り方」です。

自分のやってきたことや価値観を伝えて、最後に「これから社会に出て行くにあたって、過去を踏まえて「どうしていきたいのか」」ということを伝えなければ尻切れで終わってしまいます。

 

一行か二行でいいので、「これまで話をしてきた自分が、これからどうなりたいのか」を入れましょう。
ここは、具体的な内容でなくてもかまいません。意気込み、大事にしていきたいこと、そんな抽象的なものでかまわないので締めくくりとして必ずいれるようにしましょう。

 

では、早速例題。

 

昨日の例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初はサーブが全く入らないくらいの初心者で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。

でも、現実は甘くなく連戦連敗。中学・高校と経験しているほかのメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔になっているんじゃないかとさえ思いました。
それでも最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。1年で5回は手のマメが潰れたと思います。
一方で自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。

その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたのを知っている。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と当時の主将に言われたのがとても印象に残っています。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。

自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

 

書き足した例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。


(途中は一緒なので中略します)

 

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。

自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、色々楽しいことも辛いことも待ち受けていると思いますが、この経験を踏まえて「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずに取り組んで行きたいと思います。

 

いかがでしょう?
これで文章が締まった感じがすると思います。

それでは最後に、一番最初に書いた文章と、4つのポイントをくわえた文章を比べて見ましょう。
ちょっと長くなりますが、ご容赦くださいね。

 

一番最初の文章)
「私はテニスサークルを一生懸命にやった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然だったのですが、負けるたびに悔しくて毎日一生懸命練習しました。
その結果、3年生の時には新人をトレーニングする役割を任されるまで信頼を得ることができました。
また、大会にも出場し、好成績を残すことができたので本当にやりきってよかったと思います。
自分では逆境に負けずにずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

 

修正した後の文章)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初はサーブが全く入らないくらいの初心者で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。

でも、現実は甘くなく連戦連敗。中学・高校と経験しているほかのメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔になっているんじゃないかとさえ思いました。
それでも最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。1年で5回は手のマメが潰れたと思います。
一方で自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。

その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたのを知っている。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と当時の主将に言われたのがとても印象に残っています。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。

自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、色々楽しいことも辛いことも待ち受けていると思いますが、この経験を踏まえて「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずに取り組んで行きたいと思います。」

 

いかがでしょう?
これで、文章量がだいたい880文字くらいです。
ちょっと長すぎるので、圧縮する方法、そして「面接での利用法」を明日は番外編としてお伝えして、このシリーズを終えたいと思います。

ではでは。

第二十一回 自己アピールの効果的な仕方 その3

■まだ続くぞ、自己アピールの効果的なやりかた
さぁ、段々と架橋に迫ってきました。

昨日は「感情、感性、考え方、価値観を入れていく」ことをお話しました。
今日は3つ目の工夫、「具体的なエピソードを伝える」事について、お話したいと思います。

 

■「具体的なエピソード」とは
自己PR、自己アピールを文章で読んでいると、具体的なエピソードが無いことですごく軽薄な印象を受けるものを多数みかけます。
面接でも同様で、途中の話が省略されているあまり、真実味にかけるアピールになっていたりして、勿体無いなぁとよく思います。

 

昨日のエントリーで「感情や感性、考え方、価値観を入れる」と書きましたが、これを裏付けて、「なるほどー」と思わせるようなエピソードがないと、とても「軽い」感じがしてしまいますし、他の学生のPRの中に埋没したりします。
一言で言えば「採用担当者の記憶に残らない」ということです。

採用担当者は何百人という学生の自己PRを見たり聞いたりするので、その中に少しでも「記憶に残す」「印象に残す」事が大事になってきます。
誰もが経験していないような、スゴイ経験があればそれだけでも十分記憶に残るのですが、普通はそんなエピソードを持ってません。

あなたのパーソナリティを伝えつつも、「採用担当者の記憶に少しでも残す」方法、それが「具体的なエピソードを交える」ということです。

 

やり方は簡単、昨日までの内容で書いてみた文章について、さらに「その気持ち、その状態を表す最も象徴的な出来事を交える」ことです。
「悔しさ」「嬉しさ」「怒り」「悲しみ」「燃えた」などなど、いろいろな感情の起伏を昨日は入れましたが、それを表すエピソードがあればいいのです。

 

コツは「なるべく具体的にすること」です。

 

■実践編
では、早速昨日までと同じように、例題を使っていきましょう。
繰り返しになりますが、まだ「分量」については加味していません。いったん、書きたいだけ書くことにします。

 

昨日の例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。

でも、現実は甘くなく連戦連敗。最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。

その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。決して優秀な成績とはいえませんが、自分なりに精一杯がんばった証なので、終わったときは達成感で胸が一杯でした。
自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

 

書き足した例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初はサーブが全く入らないくらいの初心者で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。

でも、現実は甘くなく連戦連敗。中学・高校と経験しているほかのメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔になっているんじゃないかとさえ思いました。


それでも最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。1年で5回は手のマメが潰れたと思います。
一方で自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。

 

その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたのを知っている。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と当時の主将に言われたのがとても印象に残っています。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。

自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」


いかがでしょう?

もう少し具体的にこの人の人物像が見えてきたことと思います。

是非、あなたの感情を表すエピソードを交えることを意識してみてください。

 

いよいよ明日はこのシリーズの最終回、さいごのポイントとまとめに入りたいと思います。

ではでは。

第二十回 自己アピールの効果的な仕方 その2

■自己アピールの効果的なやり方(続き)
では、昨日の続き、いってみましょう。

昨日は、「自分だけの話」のリアリティをもたせる一つの要素として「数字を交えて事実を」伝えることを書いてきました。
今日は、「あなたらしさをアピールし、話にリアリティをもたせる」工夫の2つ目をお伝えしましょう。

 

B)感情、感性、考え方、価値観を伝える
面接に力を入れている企業は「何で何で面接」をしたがります。

(しつこく「何で?」「どうして?」って聞いてくる面接のパターンです)
これは、受け手側からすると圧迫されている感じを受けると思うのですが、企業側の目的は圧迫することではなくて貴方の「感情、感性、考え方、価値観」を掴もうとしていることです。

単に事実だけではなく、どうしてその結果にいたったのか、なぜそう思ったのかを深く聞いていくことでより貴方のパーソナリティが浮き彫りになるのです。

自己アピールでは、向こうから質問してくれるわけではないので「貴方が感じたこと」を入れていかないと、単純な「こんなことをしました報告」にしかなりません。

では、実際にどう書けばいいのか?

コツは、「変化」にあわせて「感情」を入れていく事です。


■「変化」にあわせて「感情」を入れていくということ
自己アピールの中にはきっと「私は元々、●●でした。そこで●●をしました。すると●●が起こり、私も●●ということ大切さに気づきました。」みたいな流れで進んでいく部分があると思います。
この●●から●●へ「変化」していくそのときの「きっかけ、気持ち、感情、価値観」を加えていくことでぐっとリアリティが増してきます。

早速、昨日の例題で試してみましょう。
昨日の例題に、さらに足して行きます。


昨日の例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
でも、負けるたびに悔しくて、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。
その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。決して優秀な成績とはいえませんが、精一杯がんばった証だと思います。
自分では逆境に負けずにずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

 

書き足した例文)
「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、
大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。

でも、現実は甘くなく連戦連敗。最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。

その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、
すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。

また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。決して優秀な成績とはいえませんが、自分なりに精一杯がんばった証なので、終わったときは達成感で胸が一杯でした。
自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

 

いかがでしょうか?

このように書くことにより、「何故未経験なのにテニスサークルを選んだのか?」「どうして練習をしようと思ったのか」「何をより所にして頑張れたのか」「何に喜びを感じるのか」「23位についてどう思ったのか」など、この人なりの「個性」が浮き出たことと思います。

「感情や価値観、感性や考え方」を交えていくことにより、より相手に伝わることが増して行くのです。

 

でも、まだまだ。
明日はもう一つの大事な要素をお伝えしたいと思います。
ではでは。

 

P.S.現段階では「文章の長さ」については考慮していません。まずは書きたいことを全部書いてみて、それから長さを調節したほうがまとめやすい為です。最後に調整しますので、今は「表現の仕方」に注目していただければと思います。

 

第十九回 自己アピールの効果的な仕方 その1

■書こうかどうか迷いましたが。
エントリーシートとか、自己アピールとかの書き方、面接でのアピールの仕方や企業から見られている観点って皆さん知りたいだろうなぁ、と思いつつ、割とためらって書いてきませんでした。
ちょっと時期的に旬をはずしたな、っていう以外にもちゃんとした理由があって書いてこなかったのですが、最近ブログでみなさんの自己PRを添削していて、「書いたほうがいいかな」と思うようになったので、今日はそれについて書きたいと思います。
ちょっと長くなりそうなので数回のシリーズで。

 

■珍しく前置きを。
今回の話をするにあたって、2点前置きがあります。
この前置きが、今まで書くのをためらわせていた理由です。

 

①完全な攻略法はない
 →「貴方を表現する」という自己PRですから、「オマエはこうだ!こうしろ!」なんて正解はありません。
だから攻略法もあるようでいて無いので、必ずしも「こうすると良い」と言い切れません。
なにせ10人いたら10人が違う人生を歩んでいるので、ちょっとしたアピールの仕方で宝石にも石ころにもなり得るのです。
だから、この話も「100%こうだ」というワケではないことを前置きしておきます。
ちょっと無責任なようだけど、これが書こうかどうか悩んだ一番の理由なのできちんとお伝えしておきます。


②エントリーシートは見られていないものも多数
 →ESってアレだけの企業が書かせているわりには、実はきちんと読んでいる企業は半分もありません。人事担当者に選考のレクチャーをするときはいつも「読まないんだったらESなんて書かせないこと」と言っているのですが、いまだに見もしないESを書かせる企業も多いことを知っておいてください。
もちろん、選考が進んでくると参考にする所も多いですが、報われないことが多いのも事実です。

この2点、心にとどめておいてください。

 

■自己アピールの仕方
まずは、割と断言できるところから行きましょう。

(1)「ありふれた言葉、ありふれたエピソードは意味ナシ」
誰もが使う言葉で、誰もが話す内容を一生懸命話しても、ほとんど意味がありません。面接担当者の耳には何もはいってきません。「心に届いていない」のです。結果、ニコニコ笑って落としてきます。
人と同じことを人と同じように語ってもダメだということを認識しておきましょう。

ただし、「人と違うエピソードでなければダメ」と言っているのではありません。
地球を一周した、とか学生時代に企業した、とかそんなスゴイ体験が無くても全く問題ありません。そんな人のほうが少数なので。
「人と同じ体験だったとしても貴方らしさをリアルに伝える」ことが重要なのです。大事なキーワードは「リアル」です。

(2)「リアル」とは
話が「リアル」になった時、はじめて貴方の個性や考え方、能力などが浮き彫りになります。
これは文章の上手い、下手を言っているのではありません。リアルに物事を伝えるには不可欠な要素があるのです。
それを順番に解説していきましょう。

 

■「リアルに伝える」ってどういうことでしょう?
いくつかの要素がありますので、順番に見ていきましょう。

A)事実を数字を交えて伝える
アタリマエですが、あなたのアピールは何かの事実に基づいているはずです。そうでないと、妄想になってしまうので。
でも、その内容って「具体的に」「数字も交えて」伝えているでしょうか?

例題を出しましょう。

Q.「学生時代に力をいれた事で自分をアピールしてください」

A.「私はテニスサークルを一生懸命にやった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然だったのですが、負けるたびに悔しくて毎日一生懸命練習しました。
その結果、3年生の時には新人をトレーニングする役割を任されるまで信頼を得ることができました。
また、大会にも出場し、好成績を残すことができたので本当にやりきってよかったと思います。
自分では逆境に負けずにずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

いかがでしょう?
ちょっと極端に書きましたが、こんなことを書きませんか?


では、試しにちょっと文章を変えて見ましょう。


「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初は初心者同然で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
でも、負けるたびに悔しくて、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。
その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。決して優秀な成績とはいえませんが、精一杯がんばった証だと思います。
自分では逆境に負けずにずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。」

いかがでしょう?
少し具体性がまして、リアリティが増えましたよね。
これは「規模感」「がんばり度合い」「真実性」が伝わっているからで、「どのくらいの規模なんだろう?」「どのくらいがんばったんだろう?」「本当かな?」という聞き手側がもつ疑問にあらかじめ答えている為です。

でも、これでもまだまだ途中。これだけではまだ貴方のよさは伝わりません。
明日は続きを書きましょう。ひとまずここで。

第十八回 面接で他社の進み具合を聞かれたら

■企業に他社の進み具合を聞かれると・・・
面接で「他にどこを受けてますか?」「どれくらい進んでますか?」と聞かれる事、ありますよね。
「○○業界とか・・・、○○業界を中心に受けています」
と受け答えていることと思います。
この質問、結構「何を聞かれているんだろう?」と思ってドキドキしたりしますよね。
あれが何を聞き出そうとしているのか、今日は簡単に解説を。

 

■何のために企業はそんな質問をするんだろう?
「その企業のライバル企業の名前を言ったら落とされるんじゃないか」
「どんな業界に興味があるのか、知りたいのでは」
前に数人の学生さんに聞いたときには、これが一番多い感想でした。

でも、実際問題、ライバル企業を受けているからと言って落とされることはありませんし(「どっちが第一希望なんだ」的なことは聞かれることもありますが)、業界志向などは、なにもここで聞く必要はありません。
もっと言えば、個別の企業名まで聞き出す必要はありません。

何故個別の会社の名前や具体的な進度まで聞きたがるのか、というと、企業側からしてみれば「自社のライバル業を受けていないか、また受けている場合、どこまで選考が進んでいるのか」を聞き出す必要があるからです。

 

簡単な話で、自分の会社のライバル企業が、同じようなタイプの学生をほしがっていたとしましょう。
そうなると、自分の会社とライバル企業は、同じ学生を奪い合う可能性があります。それだけに、自社を受けている学生が、ライバル企業を受けているのか、そしてそのライバル企業はどういう評価をしているのかが気になるのです。

 

じゃあ、聞き出してどうするのか?という話なのですが、一つは単純に他社の採用動向を探ります。ライバルが何次面接まで進めているのか、どんな採用活動をしているのか。
もう一つは、実際に学生がライバル企業も受けていた場合、選考する順番などの優先順位をあげて判断しようとします。

何故かというと、いざ内定を出すとなると、「先に内定を出した方が勝ちやすい」という傾向があるからです。
ライバル企業よりも早く内定だしが出来れば、その学生をより自社に引き留めやすくなりますし、イニシアチブが取れるのが企業にとってのメリットです。
なので、ライバル企業よりも、その学生については早く選考を進めようとします。

 

■実際に質問をされたら。
注意しなければならないのは、ライバル企業を受けていてそっちが進んでいたとしても、その情報を伝えることによって別に内定の確率が高くなる、とかそういうことでは無いことです。

ただし、逆に「余りライバルと奪い合いになっていない」「そんなに積極的に活動していない」ということがわかると、選考を後回しにされたり「キープ君」扱いをされたりするので、そういう意味では「意味のあることを伝え、意味のないことは伝えない」という心構えが必要になります。

 

具体的にいきましょう。
①ライバル企業を受けていて、かつその選考が在る程度進んでいるのならば、正直に伝える。
②ライバル企業を受けているが、その選考がまだたいして進んでいないのであれば、ライバルを受けていることを伝え、進度については曖昧なままにしておく。
(「これからなのですが、一気に進みそうな感じです、とか」)
③ライバル企業は受けていない場合は、進んでいる企業のみ話、「とりあえずエントリーしてある」くらいの企業についてはあまり積極的に話さない
④落ちた企業については、聞かれない限り自分から話す必要なし。とくに、ライバルを落ちたという情報は、企業に「ふーん、そのくらいの学生なんだ」と思わせることになってしまいます。

何も取り立てて隠したり、アピールしたり、という必要はないのですが、心構えとして上記のことを知っておけば、いざ本番で焦らずにすみますよね。

 

では、また明日。

第十七回 面接で質問を求められたら 実例集

■実例をいくつか書いてみましょうか
さて、昨日は面接で「何か質問はありますか?」と聞かれて、というテーマでエントリーしましたが、ちょっと長くなった挙げ句抽象的でわかりづらい話になったので、いくつか実際の質問を書いてみました。

ちなみに、間違ってもこのまま質問しちゃダメですよ!(笑)
ホントウは実際の企業を元に書こうと思ったのですが、聞き手側の学生のバックグラウンド(生い立ち、興味、趣味など)も同じくらい大事なので、例示にとどめておきました。
昨日のポイントを振り返る意味で見ていただければと思います。

 

■もう一度ポイントをおさらい

①自分がその企業に興味をもったポイントを深堀りする
②それをちゃんと調べる
③自分の問題意識、興味、関心につなげる
④質問は簡潔に。アピールする場ではなく、「質問する」場なのだから。
⑤偉そうに聞かない。「知らないことだらけなので」と謙虚な姿勢で。

 

■たとえば、こんな業界の会社だったら・・・

 

★出版社:
■御社はいろんな雑誌を出版されていますが、中高年を対象にした本が無いのは何故なんだろう?と思いました。
・といいますのも、私の父と母が御社の○○(雑誌名)を愛読しており、中高年をターゲットにして専門誌を作ってもニーズがあるのではないか、と思ったからなんですが、いかがですか?
・といいますのも、これから高齢者が増えていく中で御社の役割として、高齢者にも受け入れられる本作りが必要なのでは、と私は考えています。それが御社を希望した理由でもあるのですが、いかかですか?

 

■御社はいろんな雑誌を出版されていますが、ネット事業に対してあまり積極的に取り組んでいないように見受けられるのですが
・私自身、よくインターネットを情報収集に使うので、よく「ネットで見られたらいいのに」と思ってしまいます。何か理由があるのでしょうか?
・御社の○○(雑誌名)と競合している●●(雑誌名)はネット化をしている中、何か理由があるのでしょうか?

 

★サービス業:
■私はかねてから●●(例:接客)という分野に興味があるのですが、御社で言うと▲▲(サービス名)がそれにあたると思います。
●●をするにあたって御社で一番大事にされていることは何ですか?

 

★メーカー:
■御社の製品情報を見ていると、「エコロジー」を打ち出した製品が多い事に興味を持ちました。私もこれからのメーカーは絶対に環境問題に取り組まなければならないと思っているのですが、御社の環境に対する配慮、考え方を教えていただいてもよろしいですか?

 

★金融:
■私は最近、個人向けの金融商品のバリエーションが増えてきたことに関心を持っているのですが、御社も色々な商品を取り扱っているのを拝見しました。
今、ターゲットとしている年代や地域など、力をいれている所はどこですか?

 

■最近、●●銀行に行って窓口ですごく待たされて不愉快な思いをしたのですが、これからの銀行はサービス志向をもっと強くもたなければならないのではないか、と強く思いました。
御社のお客様へのサービスの方針、考え方をお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

★IT系:
■御社は最先端を行かれている企業だと思って、そんな中に私も加わりたいと思ったのですが、研究開発や商品開発など、その為に行っている取り組みを教えていただけますか?

 

■最近のIT系企業は、単独でサービスをやるよりも他の会社と手を組んだり、提携することが多いな、と思います。御社も数社と提携されているのを拝見しましたが、その際の御社の強みを教えていただいてもよろしいでしょうか?


番外編:

★社風について聞くなら
■御社は自由な社風で、服装も自由な方が多いな、と思ったのですが、一つ間違えるとルーズにもなってしまうと思います。
どのようにコントロールされているのですか?

 

■御社は折り目正しく、キチッとした社風と伺っていますが、決して堅苦しいわけではなく風通しも良い印象を受けて、いいな、と思いました。
キチッとしているんだけど風通しの良い社風を保つ、なにか方針とか、努力されていることがあるのでしょうか?

 

★人について聞くなら
■OB訪問をさせていただいた時に、御社は「刺激的な社員が多い」というお話を伺い、そんな場で私も働きたいと思ったのですが、象徴的な社員とか、伝説の社員みたいな方っていらっしゃいますか?

 

★経営理念について聞くなら
■御社のキャッチコピーは「●●●●●●●●」ですが、私はそれをみて「あぁ、●●という事なのかな」感じて共感しました。
御社のキャッチコピーに込められた意味や考え方を伺ってもよろしいですか?

 

★昔ながらの企業なら
■ベンチャー企業とかで色々な働き方や若い社長が出てきている中、昔ながらに大事にしてきた事をずっと大事にしていく事も重要な事なのではないかと思っています。
御社の「これだけは変えない、変えてきてない」というこだわりを教えていただいてもよろしいですか?

 

★新進気鋭の企業なら
■最近はニュースでも若い社長が多くでたり、ベンチャー企業の活躍など新しい時代の波を感じていて、そんな中に飛び込んでワクワク仕事ができたら、と思っています。御社の新しいものへ挑戦していく考え方や御社の挑戦を伺えればと思います。

第十六回 面接で「何か質問はありますか?」と聞かれて

■面接でよく出る「何か質問はありますか?」
さて、面接シーズンたけなわってことで、今日も面接ネタを一つ。
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがあると思います。
なかなかドキッとしますよね、だってあれも選考かもしれないじゃないですか。

実際、あれって、選考だと思います?
それとも、単純に「質問があるなら回答してあげよう」という気持ちで言っているのだと思います?

 

■選考に加味している場合、していない場合
正直に言えば、両方のパターンがあるのですが、加味していない場合は面接を時間ギリギリまでやって、「他、何か質問があればお答えしますよ」くらいのノリで、ほとんど社交辞令的に聞いてくることが多いです。
この場合は、別に質問をしなくても、少なくとも悪印象を与えることはありません。


では、選考に加味している場合はどうか?
選考に加味している場合もあります。この時企業は「問題発見能力」と「課題設定能力」を見ています。
簡単に言えば「気になることを見つける力」とそれを「自分の興味に転換できる力」ということでしょうか。

この場合、だいたい最後に面接時間を4、5分残してニコニコしながら「だいたいお伺いしたいことは聞けました。逆に○○さんが気になっていることが有れば、ご質問いただければ」と言ってきます。
このケースは何らか選考に加味している可能性が高いです。そもそも、貴重な面接時間を割くわけですから。
この時面接担当者は質問を受けて回答してる時も、質問が無い場合も、決して面接中に選考評定表にメモ書きすることはありません。
あなたが退室してから、おもむろに評価を書き始めます。

 

■で、「質問はありますか?」
というわけで、これまでの面接を振り返ってみると「何か質問はありますか?」と聞かれて「いや、大丈夫です。」と答えている人も多いでしょう。
そして、たぶん遠慮している訳ではなく、ホントウに特に聞きたいことが無いのではないでしょうか?

逆に「何か質問しなきゃ」と焦ったあなたは「社内の風通しはどうですか?」といった社風面や、「福利厚生はどうなっていますか?」といった待遇面などに無難な質問をして、担当者から無難な回答を得ているのではないかと思います。

 

これは、いずれも「問題発見」と「課題設定」をしていないのが原因です。
気になるところが何もなければ知りたいこともないし、気になることがあったとしても、自分自身と関わりの薄いことを聞くと「会社案内に書いてあるような」無難な答えが返ってきます。

担当者が見たいのは、あなたという個人が「どんな事を気にして、その気にしたこととと自分自身との接点をどこに置くか」ということなのです。

自分がその企業の何かに興味をもったのだとすれば、その興味をもったポイントについて、絶対に何かわからない事があるはずなのです。

 

好きになった人のことはもっともっと知りたくなりますよね?
その女の子の趣味が「カラオケ」と知っていても、どんな音楽が好きなのか?いつもどこのカラオケに行くのか?どれくらいの頻度で行くのか?誰といくのか?
その男の子の趣味が「サッカー」と知っていても、試合には出るのか?いつ、どこで活動しているのか?どんな仲間とやっているのか?プロの試合は観に行かないのか?(誘えないのか?)

 

そして、わからない事を人ごととして捕らえるのではなく、自分との関わりを見つける。

 

自分の好きな曲と彼女の好きな曲の接点ってこんな所にあるなぁ。
サッカーはよくわからないけど、天気のいい日に外で身体を動かすのは気持ちいいよね、とか。

そうすると、自然と知りたいこと、聞きたいこと、自分との関わりが設定されるものです。
「僕はあなたのこんなところに興味をもったんだけど、あなたはどうしてそれが好きなの?」(恋愛で実際にそんな言い方したら完全にアウトですが。(笑))
もう少し具体的にたとえるなら、「私も外で身体を動かすのはすごく好きなんだけど、●●くんはサッカーのどんなとこが好きなの?」って感じかな?(これも実際ではアウトですね・・・。)

 

当然、そのためには有る程度調べなければいけません。
彼がサッカー好きで、自分がサッカーについて全然わからなかったら思わず勉強してしまったり、彼女が好きなアーティストのCDを買って聞いてしまったり。

 

偉そうに聞いてもダメですね、「教えてくれたまえ」ではなくて「よく知らないんだけど」ってスタンスでないと、さっきの恋愛のたとえでもダメになりますよね。

 

そして、最後、これも大事なのですが「明瞭かつ簡潔に」ということです。
質問しているクセにずっとしゃべり続けて、最後に「で、何が聞きたかったんだっけ?」って状態になるのは最悪です。
1回の質問で知りたいことは1つに絞る。自分の考え、気持ちを入れるのもワンポイントで。その詳細な解説には入らないこと。
選考対象にはなるかもしれないものの、あくまで「質問する場」であって「アピールする場」ではありません。

 

■まとめ
今日は長くなりました、そろそろまとめましょう。
「質問」一つとって、こんなに考えなきゃいけないのか、とウンザリするかもしれませんが、これは何も「質問」に限ったことではありません。
上記の事が出来ていると、志望動機や自分の考えを相手に伝えるときにとても役立ちます。「質問」はその一つの現れにすぎません。

 

一応、今回のお題「質問」についてのまとめは以下の通り。

①自分がその会社について興味をもったところを見つける
②そこをきちんと調べる
③気になったことを自分の問題意識、興味、関心につなげる
④質問は簡潔に。アピールする場ではなく、質問する場。
⑤聞くときは偉そうに聞かないこと。

 

今回は抽象的でわかりづらくなったので、明日オマケとして「実例集」をエントリーしたいと思います。
しばしお待ちを。

第十五回 面接のジョーシキ その2

さてさて、今日は前回の続き、面接のジョーシキpart2です!

■ケータイの電源は切っておく
面接中、ケータイは切っておくなんてことはアタリマエ、と思うかもしれませんが、意外にうっかり電源いれっぱなしの人がいます。
昨日も真面目な話の最中に、大塚愛の着メロが突然流れてガクッと来ました(笑)。
まぁ、それを許せるノリの企業だったから良かったのですが、気にする企業はとても気にします。

ちなみに、こっちはもう少し多いと思うのですが、控え室やロビーなどでも、ケータイで話したりメールを打ったりするのは極力避けましょう。
もちろん、他の会社からの連絡など、どうしても出なければならない電話もあると思います。それは仕方ないにしても、友達とのメールなどはやめましょう。
意外に見られていたりするのです。
とにかく、オススメは会社の入り口でケータイの電源を切り、返るときは出るときに電源を入れる。ただし、通話は駅近くまで我慢する。こんな感じです。

■タバコも我慢
面接時はもちろんですが、控え室、ロビーなどでも我慢。会社のビルの近くでも吸わないこと。
「えーっ!」と思われるスモーカーの方も多いでしょう。
でも、ロビーとかでスパスパとタバコを吸っているのは、悪印象こそあれ好印象にはなり得ません。
まして、控え室にわざと灰皿を置いておいて、タバコ吸う人をチェックする企業もあるくらいです。
節煙、禁煙については、どの企業も流行中なので気にするところは本当に気にします。
私も元スモーカーでしたから、緊張したときに一本吸っておくとか、会社から出た瞬間安心して吸いたくなる気持ちはわかりますが、面接の時ばかりはグッとこらえましょう。

■ケータイは非通知も出る
これは、企業の人事担当者にとって、結構切実な問題だったりします。
イタズラ電話やヘンな売り込みを警戒して、知らない番号や非通知の番号には出ない人が増えていますが、連絡がとれなくて困るケースが多発しています。

こればかりはどうしようも無いのですが、なるべくこの時期だけ、非通知や知らない番号も出るようにしましょう。
履歴で番号が残っていて、かけなおすのに躊躇するときは公衆電話からかけなおしましょう。
「留守電にしてあるから」と安心している人は、留守電が容量一杯になっていないか確認しましょう。これも結構あります。

別に連絡が取れないからと行って、最後まで連絡がとれないような事がない限り、選考に関わることはないのですが、前にもお話したとおり企業側から見ると学生には「優先順位」を付けて選考していることが多いため、なかなか連絡がつかないと優先順位を下げられる事はあります。
自分の就職活動計画を立てる意味でも、きちんと連絡が取れるようにしておきましょう。
まだいくつかありますが、それはまた別の機会に。
明日は「面接で「何か質問はありますか?」と聞かれて」をテーマにお話したいと思います。

 

 

 


第十四回 面接のジョーシキ その1

■面接での注意事項 part1
先日、某社の面接に参加させていただき、実際に選考活動をしましたが・・・。
ちょっと非道いぞ!?というケースが色々見られたので、ちょうどタイムリーな時期だし、お伝えしようと思います。
皆さんは、是非こんなつまらないところでチャンスを無駄にしないでくださいね。

 

■遅刻する
とにかく、何が何でも遅刻しないようにしましょう!
5分前、10分前行動、なんてよく言いますが、就職活動中は「30分前行動」が当たり前だと思いましょう。
電車が遅れたり、急にトイレに行きたくなったり、迷子になったり。
不慮の出来事で5分や10分はあっという間に使い切ってしまいます。

今日会った学生さんも大汗をかきながら「すみません、10分前には着くつもりだったのですが、バスが遅れて・・・」と入ってきました。
その学生さんは慌ててやってきたこともあって、面接もしどろもどろだし、やっぱり遅刻してきた学生さんの印象が良いはずがありません。

早くつきすぎたら、会社の中を観察したり、社員を見てみたり、会社情報を読み返したり、心を落ち着けるためにもやれることは一杯です。
最低30分前には会場に着いていることを心がけましょう。

でも、もし万一どうしても遅刻しそうだったら、必ず途中でも連絡をいれましょう。止むを得ない状況だってあるでしょう、連絡さえ入ってくれば面接する側も安心して待っていられます。
ということは、事前に必ず連絡先を控えてくる、ということです。
地図もプリントアウトしておきましょう。
迷子による遅刻は、本当に物凄く多いです。

 

■挨拶ができない
これも「何を馬鹿な」と思われるかもしれませんが、「おはようございます」「よろしくお願いします」「ありがとうございます」「失礼します」など本当に基本的な挨拶ができない学生さんが意外に多いです。

決して忘れているわけではありません。だって、頭は小さく何度も下げながら「あ、はい」って返事をして座ったりお茶を飲んだりするのですから、気持ち的には感謝の気持ちがあるんだと思います。
でも、席をすすめられても「あ・・・すみません・・」とか「あ・・・はい」と背中を丸めて会釈のような挨拶をする学生さんが意外に多いのです。
「すみません」って、なにも謝ることなどないのに、一言「ありがとうございます、失礼します」って言ってくれればいいのになぁ、なんて思います。

その割りに、面接担当者にお尻を見せないように部屋を退出したり、細かいところは何かのマナー本で学んできているらしく、余計にギャップが目立ちます。
そんなことはできなくても、気持ちよくきちんと挨拶できる学生のほうがよっぽど好感度高いのが現状。
明るくはっきりと、お礼や挨拶はするようにしましょう。

 

■会社の外に出たら油断
私はいつも面接が終わった学生を出口まで見送るのですが、見送った後、エレベーターホールに戻ると、窓越しにさっき面接した学生が歩いているのが見えました。
彼は路上禁煙区域でタバコを取り出し一服。そのまま足早に大通りを「赤信号」の時にスキを見て走ってわたっていきました。
私は部屋に戻ると、彼の評定表に「落」マークをつけました。

他にも、会社を出たらケータイで会社の悪口を言ったり、ゴミを路上に捨てたり、会社から一歩外にでた瞬間に公共性ゼロになる学生がいます。
どこで見られているかわかりません。気をつけましょう。

明日はpart2で面接の困ったちゃん事例を書きますね。
ではでは。