第二十三回 自己アピールの効果的な仕方 <番外編> | ■就職活動塾 対等に戦うためのホンネの「良い就職活動」講座■

第二十三回 自己アピールの効果的な仕方 <番外編>

■文章を圧縮しよう
さて、今日は昨日までの「自己PRシリーズ」の番外編、オマケとして文章を短くする方法、面接での応用の仕方を書きますね。

 

昨日の文章はこんな感じでした。

「私はテニスサークルを一生懸命やった事が最も力をいれた事です。
最初はサーブが全く入らないくらいの初心者で、同学年の部員は14人いたのですが、間違いなく下から1番目か2番目の腕だったと思います。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと大会に向けて活動している今のサークルを選びました。


でも、現実は甘くなく連戦連敗。中学・高校と経験しているほかのメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔になっているんじゃないかとさえ思いました。
それでも最初はそんなに悔しくなかったのですが、上達するにつれて悔しくて仕方なくなり、練習できる日は練習する、と決めて年間300日以上は練習をしました。1年で5回は手のマメが潰れたと思います。
一方で自分でも驚いたのですが、悔しい思いをすればするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。


その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたのを知っている。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と当時の主将に言われたのがとても印象に残っています。
自分はただ一生懸命やっていただけなのに、それをきちんと見てくれている人がいて、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、まわりにも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。


また、1年生の時には出場さえ出来なかった大会にも出場し、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なり
に精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。


自分では逆境に負けずに、ずっとがんばり続けたことがこの成果につながったんだと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、色々楽しいことも辛いことも待ち受けていると思いますが、この経験を踏まえて「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずに取り組んで行きたいと思います。」

今、870文字強のこの文章を、試しに500文字くらいに圧縮してみたいと思います。

 

■圧縮のポイント
自己PRもノッてくると、どこまでも書きたくなってくるくらい盛りだくさんになったりします。それはそうですよね、自分を表現するのに、数百字で本来収まるはずがないのです。

 

でも、限られたスペースの中で表現するのであれば、まずは不要な表現、過剰な表現を削ることをして圧縮します。

こんな感じ。

 

「私はテニスサークルの活動に最も力をいれました。
サーブさえ全く入らないような初心者で、同学年の部員14人中、ほぼ最下位の腕でした。
それでも、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと活動している所を選びました。


しかし、経験者のメンバーには全く歯がたたず、毎日の練習の邪魔にさえなっていました。
本当に悔しくて、年間300日以上ひたすら練習し、1年で5回は手のマメを潰しました。
自分でも驚きましたが、悔しい思いをするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ることができました。


その結果、3年生の時には21人の新人のトレーニング担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたな。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と主将に言われたのがとても印象的でした。
一生懸命やっていれば、それをきちんと見てくれている人がいる。
それが、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、周囲にも良い影響を及ぼせるんだ」ということに気づきました。


3年時には大会にも出場できるようになり、学校対抗で参加者80人中23位になりました。
決して優秀な成績ではありませんが、「最初の頃は緊張で武者震いしていたのに」と思い返すと、自分なりに精一杯がんばったと思います。
試合が終わったときは達成感で胸が一杯でした。


自分では逆境に負けずに、ひたすら頑張り続けたことが成果につながったと思っています。
これから社会に出て行くにあたって、楽しいことも辛いこともあると思いますが、「何があっても一生懸命取り組む」という姿勢を忘れずにいたいと思います。」

 

これで700文字を切るくらいです。無駄な表現や、過剰な表現などを消していっただけ。


でも、ここまでやってだいたい170文字の圧縮なので、あと200文字削ろうと思ったら、どこかのエピソードを丸ごと落とすしかありません。


ここでやりがちなのは、全体の文章を薄くしていくことなのですが、これまで書いてきた通り、「平凡かつ抽象的な話は何にもならない」のです。

だから、いっそのことどこかのブロックごと落とします。
たとえば、こんな感じ。


「私はテニスサークルの活動に最も力をいれました。
サーブさえ全く入らないような初心者でしたが、大学に入って何か新しいことにチャレンジしたい一心で、遊びではなくきちんと活動している所を選びました。


しかし、まわりは経験者ばかり、皆の練習の邪魔にさえなっていました。
本当に悔しくて、年間300日以上練習し、1年で5回は手のマメを潰しました。悔しい思いをするほど「なんとかしてやろう」と思って頑張ってきました。


その結果、3年時には21人の新人の教育担当を任されるまで信頼を得ることができました。
「一番練習してたな。練習が必要な人の気持ちがわかるお前に任せる」と主将に言われたのがとても印象的でした。
一生懸命やっていれば、それをきちんと見てくれている人がいる。
それが、すごく嬉しかったですし「一生懸命やれば、周囲にも良い影響を及ぼせるんだ」と気づきました。


全て逆境に負けずに、ひたすら頑張り続けたことが成果につながったと思っています。

これから社会に出て行くと、楽しいことも辛いこともあると思いますが、「何があっても一生懸命」という姿勢を忘れずにいたいです。」

これで480文字強です。

大会のエピソードは丸ごと落としてしまいましたが、初心者から頑張ったエピソード、新人の担当を任されたエピソードは極力残しました。減らした中でもパーソナリティを残すことに注力しています。

 

こんな形で、「残すべきところに優先順位をつけて、落とすべきところを落とす」事を意識すると、最後にペラペラの文章に戻ってしまうリスクを減らすことができます。

 

■面接での応用

最後に、面接での応用ですが、自己PRをする際には同じように、「なるべく具体的に」「なるべくエピソードを交えて」話すようにしましょう。感情を込めることも大事です。

 

ここが具体的に面接担当者に伝われば伝わるほど、その後の会話で彼らもツッコミやすいですし、それだけ貴方のことが伝わります。

是非、「具体的かつエピソードを、感情をこめて」ということを覚えて置いていただければと思います。

 

■最後に-

案の定、大変長いシリーズになってしまいましたが、最後にもう一度だけ「これさえも100点の正解ではない」事を伝えておきます。

シリーズの冒頭で書いた通り、100%正しい自己PRなんてないのです。

今回のコツも、「少しでも自分らしさを伝えるための工夫」として捕らえてもらえればOKです。

くれぐれも、このやり方に固執して、貴方本来のコミュニケーションをダメにすることないよう、それくらいの参考にとどめておいてくださいね。

 

もし自己PRについてコメントが欲しかったら、ブログに書いてトラックバックしていただければと思います。

極力、コメントするようにします。

コメント欄でもいいですが、長くなると思うので。

 

ではでは、今日はこの辺で。