■第三十九回 企業は大学名で学生を選んでる?(前編) | ■就職活動塾 対等に戦うためのホンネの「良い就職活動」講座■

■第三十九回 企業は大学名で学生を選んでる?(前編)

今日は私も仕事が休みなので、近くのマックで食事しながら書いています。
久しぶりの3連休なのですが、みなさんが忙しい時期は私も忙しい時期。
一緒に頑張っていきましょう!


さて、今日はみんな聞きたいけどなかなか聞けない、「企業って大学名で採用しているの?」という疑問についてお話していきたいと思います。


■ぶっちゃけ、「選んでます」。
最初に結論から言ってしまうと、「選んでます」
勿論、全ての企業ではありません。
ただ、昔に比べてややマシになってはいるものの、依然として「大学名」で学生を選んでいる企業が多いのは事実です。


「そんな・・・不公平な!」と思われるかもしれません。
でも、単純に憤る前に、「何故大学名で選んでいるのか?」を考えてみましょう。
企業側のキモチがわからなければ、貴方が有名大学の学生さんであろうと、そうでなかろうと、これからの企業探し、選考対策において「目が曇って」しまいます。


きちんと事実を把握し、対策、対応法を考えてこそ、「企業と対等に戦える力」が身につくのです。
このブログでずっとお伝えしつづけているテーマです。


■なんで企業は学生を大学名で選ぶのか?
「企業はなぜ大学名で選ぶのだと思いますか?」という質問に、あなただったらなんて答えますか?
「そりゃあ・・・大学名がイイ方が、頭がいいと思ってるだろうから・・・」
と思われる方が多いのではないでしょうか。


でも、それだと、50点です。


企業が採用したい人物は、「頭の学生」ではなくて、自社にとって「いい学生」です。
この「いい学生」という定義は企業によって異なります。


社会的常識がある学生を「いい学生」と考える企業もあるでしょうし、ある専門領域について詳しい学生を「いい学生」と思う企業もあるでしょう。
「頭がいい」というのはその1要素に過ぎません。


そして、大学が有名だからといって「頭がいい」とは必ずしも限らない、これも企業は良くわかっています。
いわゆる「勉強ができる」という知識的な頭のよさよりも、着眼点、判断力、行動力、社会性、堅実性、進歩性などなどを包括した「頭のよさ」を企業は求めます。
これを、企業側ではよく「地頭(じあたま)のいい学生」と表現します。


有名大学の学生は知識量は多いかもしれないけど、必ずしも「地頭のいい学生」とは限りません。逆に、大学名とは関係なく世の中には「地頭のいい学生」はいっぱいいたりします。
企業はこれをよーーくわかっています。


それでも何故、大学名で選ぶのか?
それがわからないと、先ほどの質問に対する答えは100点にはなりません。


■可能性の高さ
企業は、採用というものをとても数学的、統計的にとらえます。
企業の採用管理情報を見ると、きっとみなさん驚かれると思いますが、数字だらけです。


「説明会動員率」「集客率」「1次面接逓減率」「内定辞退率」「内向性指標」「外向性指標」「目標進捗率」「開催地別定着率」「大学別誘導率」「1人当たり採用時間」「一人当たり採用コスト」「平均面接回数」「平均面接時間」「3年後定着率」などなど、書き出すとキリがないくらいに数字が並びます。


これらの数字とにらめっこしながら、次に会うべき学生、どこに採用広告を出すか、どの企業が採用上競合するか、何人と会うべきか、どのくらい時間をかけるべきか、などの作戦を練ります。

最終的に、最も採用成功の確率が高くなるように、企業側は計算して採用を進めます。


だから、彼らが大学名で選ぶのも、「そのほうがいい学生に会える可能性が高いから」と思っているからに他なりません。


冒頭の質問の答えに一歩近づく答え方としては
「大学名で選考したほうが、確率的に「いい学生」に会える可能性が高いと思っているから」
ということになります。


さぁ、この話はちょっと長くなります。
続きはまた明日お話しますが、今日までの話だけだったら、「やっぱり大学名がすべてなんじゃん・・・」となりそうな気配ですよね。

でも、実はそうではないのです。
それは何故でしょう???答えはまた明日!