第二回(後編) SPIを正しく理解し、立ち向かう方法 | ■就職活動塾 対等に戦うためのホンネの「良い就職活動」講座■

第二回(後編) SPIを正しく理解し、立ち向かう方法

■SPIと立ち向かう方法
お待たせしました、それでは後編にいってみましょう!
(※前編を読んでない方は、まずそちらから!)

前編でお伝えしたとおり、SPI類はいくつかのパターンに分かれています。
・能力をはかるもの
・性格/適性をはかるもの

(1)見分け方
いわゆる「サイコロを組み立てると~」とか「□に入る数字を~」といったものはほとんど能力検査です。
一方、ページの両端に文章が1行づつ書いてあって、真ん中に5つくらいの○で「そうだ・どちらかといえばそうだ~」みたいな形で重視するものをチェックさせるのはたいていの場合「性格・適性検査」になります。

(2)能力検査に立ち向かう

実は、能力検査については「慣れ」がもの凄く大きくモノを言うので、ある程度の数をこなすのが、近道だったりします。そういう意味では、市販のSPI問題集とかをひたすらこなすのもテです。
ただ、SPI全体に普遍的に言えるのは、「分からなかったら後回し、解けるものを確実に解いて数を稼ぐ」ということです。
詰まってしまって、そこで時間をかけると、他の問題で本当は解けたものでさえも解けなくなります。ある程度慣れておくことで、自分の得手不得手を理解しておくこと、そしてそれを見越した本番での時間配分が勝負を分けます。

全編通して制限時間内に行う形式のものは時間配分できるのでいいのですが、多くのSPIツールはページ毎、ブロック毎の時間制限制をとっています。
そうはいっても、大体パターンにしてみると問題のパターンは25パターン程度しかありません。

落ち着いて立ち向かえるようにするためにも、慣れておくことは大事です。

(3)性格・適性検査に立ち向かう
これは立ち向かう、という性質のものではないのですが、コントロールするやり方はあります。
このテストは、基本的には似たような質問をいろんな所にまぶして聞き、質問をちょっとづつ変えていくことで「どのくらいそう思っているか」というのを測るものです。
ミソは多くの場合が「標準偏差」という方法で測定するので、100点満点で何点、というわけではなくて「他の受検者全体と比べて、どのくらいそういう性格をもっているか」という相対的な測定方法になります。
ひらたく言えば、協調性にしても、積極性にしても、「人と比べてどのくらいなのか」を見ているということです。

つまり、「どちらかと言えば人と話すのがスキ」というのと「どちらかといえば、一人で仕事をするのがスキ」というのをバランス良く回答していくと、究極の平均点人間ができあがります。最も、平均点人間を求めている企業もいるかもしれないので、一概に悪いというわけではないのですが。

ということは、思いっきりどっちかに寄せていけば偏った部分をアピールすることが出来ます。とにかく「外向性」みたいな人間をアピールしたければ、すべての質問で外向性が高そうな回答にしていけばいいわけです。

■閑話休題:適性検査の功罪
ちょっと話は逸れますが、上で書いた適性検査のコントロールはあまりオススメできません。理由は簡単で、「本当は適性の無い会社に行くのが本当に幸せなのか」ということです。

ムリして背伸びして、憧れの会社にはいって、でもすごくしんどくて、自分のスタイルとか価値観とは全然違う世界で働く、それがそんなに幸せかというと、あまりそんな感じしませんよね。
素の自分を出してみて、それで適性があわずに落とされるんだったら、それは双方にとって良いことなのではないか、とちょっと思うわけです。
また、ムリして性格を偽ってみても、面接の時に担当者は敏感に察知します。彼らもプロですから。

そういう意味で言うと、適性検査・性格検査については正直に回答してみて、その結果落ちたんだったら「私とはあわない会社だったんだな」とキッパリと断ち切ることが重要だと思います。

まぁ、恋愛にたとえると片思いの人から「性格があわないから」と言われてフラれても、なかなか諦められないように、そんなに割り切ることは簡単ではないのは承知なのですが・・・。

■まとめ 敵を知り、己を知る
これまで書いてきた通り、100%の正解はないのですが「何を測定しようとしているのか」「自分はどう考えるのか」がハッキリしていれば、少なくとも無駄に悩んだり、心を痛めたりする事はなくなります。

適性検査は文字通り「適性」と割り切ったっていいですし、そうすれば肩の力をいれて望むこともなくなります。
SPIも、得意な分野、不得意な分野、どれくらい時間がかかるか、など自分の事がわかっていれば、本番で焦らずにすみます。

この類のもので最もアンフェアなのは、企業から結果が来るときに「合格・不合格」でしか来ないことだと思っています。
本当は、「適性があわないから」なのか「数学的能力が足りなかったから」なのか、理由が知りたい所だと思います。そうすれば、納得も行くし改善だってできるかもしれません。
でも、それが仕組みとして成立していない以上、自分でそこをカバーするしかありません。「敵を知り、己を知れば」の精神で臨みましょう。

以下、まとめです。
●能力を測定使用としているのか、適性を見ようとしているのか、見極める。
●SPIは時間との戦い。慣れておくことも大事。
●敵を知り、己を知る、の精神で臨もう