■第四十回 企業は大学名で学生を選んでる?(後編) | ■就職活動塾 対等に戦うためのホンネの「良い就職活動」講座■

■第四十回 企業は大学名で学生を選んでる?(後編)

さて、今日は昨日の続きです!
企業は大学名で学生を選別しているのか?というテーマ。


昨日、「企業が大学名で学生を選ぶ理由」を2つまで書きました。
「大学名で選考したほうが、確率的に「いい学生」に会える可能性が高いと思っているから」というところまで書いたと思います。

でも、一方で企業側には大きな苦悩があります。
今日はそこから行きましょう。


■企業側の苦悩
企業側の苦悩、それは「大学名で選ぶ学生が「いい学生」である可能性は、別にたいして高くない」という事なのです。
悪い言い方をすれば「まだマシ」という程度で、大学名を選考指標にいれています。

大学名を見て選別するのがベスト!と思ってやっているわけではありません。

逆に、じつは企業は「いい学生」と会える一番いい方法を知っています。
それは、「自社を志望するすべての学生と実際に会うこと」です。
じっくり一人一人と話をしてみて、選別できれば、最も確率的に自社にとっての「いい学生」を判断できる事がよーくわかっています。


でも、当然ですが学生全員と会えるはずもありません。
人事担当者は限られた時間、限られたパワーで学生と会い、選考していかなければなりません。
そこで企業側には「効率性」という考え方が生まれます。
最も効率良く、かつ確率的にも良い学生と会えるチャンスを増やしていく、これが企業側の基本的な考え方なのです。


だから、昨日の「何故企業は大学名で学生を選ぶのか?」という質問に回答するならば、
「効率的に学生と会っていく上で、大学名で選考したほうが、確率的に「いい学生」に会える可能性が高いと思っている」
というのが、100点に近づいた回答になります。


■大学名で選ぶのがベストな方法なのか?
しかし、先ほども述べたように大学名で選考しても、「マシ」程度にしかいい学生に出会えません。
しかも、他の企業もみな同じ考え方で選考するので、企業側から見ると当然その学生の競争率は高くなります。


だから、実は多くの企業が「もし効率的にいい学生と出会えるならば別に大学名で選別しなくてもいい」と思っているのです。

にもかかわらず、残念ながら、今現在は他に「効率的」かつ「効果的に」自社にとってのいい学生と出会える方法がありません。

企業はある意味「仕方なく、大学名で選別する」ことをしているのです。


本当は大学名に代わる新たな採用手法こそ、就職関連企業の大手企業が開発するべきテーマなのですが、長年の彼らもそのことを考えつつも、まだ「これだ!」というものが無いというのが実情です。


さぁ、100点の答えはわかりましたか?
「企業はなぜ大学名で選ぶのか?」

それは、
「効率的に学生と会っていく上で、大学名で選考したほうが、確率的に「いい学生」と会える可能性が少しは高くなるから。そして、他にそれ以上によい方法が無いから。」というのが、答えなのです。


■では、みなさんはどうすればいい?
で、対処法なのですが、基本的には「気にしない」事です。
気にしても仕方がない、といったほうがいいかもしれません。


有名大学じゃないからといって、卑屈になることなく堂々と。
貴方がいわゆる有名大学の学生さんでしたら、奢ることなく堅実に。
これが一番です。


先ほど書いたように、企業は大学名に関係なく「あなたが自社にとって合う、イイ学生かどうか」を見ようとするキモチはあります。
だから、面接に自分をぶつけて、きちんとアピールするのがベストなのです。


■学生だって一緒。
さて、最後になぜこんな話をしたのか?をちょっとお伝えしたいと思います。
わざわざ二回に分けてこんな話をした理由。


それは、「イメージで学生を選ぶ」企業と同じように「イメージで企業を選ぶ」学生が多いからです。

思い返してみてください。
いろんな企業がある、いろんな仕事がある、と頭で理解しつつもやっぱり大手企業や人気業界に目が向きがちではありませんか?


企業だって「いい学生はいっぱいいる」と頭ではわかりつつも、やっぱりいい大学に目が向きがちになったりするのです。


でも、企業側は毎年採用をしている経験もあるし、採用できないと会社の成長戦略に関わるということでもっと現実的です。
だから、有名大学以外でも「光る学生」をなんとか見つけようと頑張ります。
そして、実際に「大学名は関係なく、光る学生」を採用します。

採用できるからこそ、翌年、翌々年も新卒学生の採用を続けるのです。


どうですか?「イメージで企業選び」していませんか?
心のどこかで「そうはいっても、知られている企業」と思っていませんか?


企業側がそうであるように、学生にとっても「光るいい企業」は山ほどあります。

明日以降、少しづつ具体的に「大手企業しか志望しないワナ」そして「光る企業の探し方」についてお話していきたいと思います。


では、また明日。